音楽情報処理 第10回
音楽情報処理
第10回:音楽数理情報処理の技術(複合音の分離)(6/23実施)
目標
前回に引き続き、ピッチ抽出に関連した技術を取り扱う。今回は、ピアノやコーラス等、複合音における楽音の分離(群化)問題を取り扱う。
この課題は不良設定問題に属し、信号処理技術に加えて、反復推定技術やベイズ推定により解析が行われる。
ベイズ推定系の解法は次回に回すこととして、今回は、NMF(Non-Negative Matrix Facortization)、Supecmurt法の基本的な考え方を身につける。
- 複合音の分離問題
- スペクトル解析おさらい
- NMFの基本的な考え方
- Specmurt法
- NMF標準形アルゴリズムイントロダクション
- NMFを動かしてみる(TensorFlow版)
最適化規準を用いた反復処理にAdamを利用。機械学習環境のオープン化のおかげで、随分シンプルにコーディングできる時代となりました
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事前準備
今回のトピックスは信号処理技術と広くメディア系の解析技術として使われている NMFの基本的な考え方、さらに、これらの考え方をもとに構成される応用系音楽情報処理技術 Supecmurt法について学ぶ。
授業の中で簡単なおさらいをするが、フーリエ変換、ニュートン法の基礎的内容を理解していることが前提となる。
フーリエ変換については、メディア信号処理(2年春)、ディジタル信号処理(2年秋)、音声情報処理(3年春)のいずれかの受講者にとっては既習内容となるので、そこでの講義内容についてしっかりと復習しておくことを求める。
参考資料として前回の講義資料(p.32〜)にスペクトル解析の概要について付記している。
NMFを動かしてみる(上述)の動作確認をする(実行には時間がかかる。前日までに実施しておくことを推奨する。)
- 上記の事前準備を完了しておくこと
- 講義ドラフトに目を通しておく。
課題
本日中に以下の課題をまとめたミニレポート(pdf、2ページ以内)を提出する。
- 授業内指定課題
2023.6.19
katayose@kwansei.ac.jp